「動物の体細胞を初期化する遺伝子を含む因子と因子を用いたiPS細胞の作製法」を内容とした国際出願

バイエル薬品の研究チームが、京都大の山中伸弥教授に先駆けてヒトiPS細胞を作製し特許を申請した可能性があることについて、京大の松本紘副学長は11日、山中教授がマウスで世界初のiPS細胞を作製した際の特許出願があらゆるiPS細胞の研究開発の基本になるとの認識を示し、「一喜一憂することなく、研究を進めたい」と話した。

 松本副学長らによると、京大は2005年に「動物の体細胞を初期化する遺伝子を含む因子と因子を用いたiPS細胞の作製法」を内容とした国際特許を世界に先駆けて出願した。各国での出願は京大が今年6月まで優先権を持っており、近く欧米など約三十カ国で申請する。

 「iPS細胞に関する本質」についての特許なので、特定の企業に特許を独占される危険性は低い。しかし、人のiPS細胞については、京大より先に出願されていて認められた場合は、医療応用に必要な特許権が発生する可能性もある。

京都新聞2008年4月11日より

iPS細胞の特許出願について
多くのニュース配信があったようですので
この記事にある京大の"国際特許の出願"をWIPOのサイトで検索して探してみました。

記事と移行期間が微妙にずれているようなので違うかもですが、
出願人が京大、発明者に山中先生が含まれるとするとこれかなと。

国際公開番号 WO/2007/069666
pdfファイル(別ウィンドウ、2.5MB)

国際調査段階では、すべての請求項(特許請求の範囲)が新規性又は進歩性なしとされており、芳しくないようです。。。
2005年ごろに京大からの関連出願はあまりされてなさそうな様子であり
ひょっとするとかなり厳しい状況かもしれません。。。
(もう少しはっきり言えば、ざっくり調べた結果だけからの判断ではあるのですが、トータルでの特許保護は安泰のようにはとても思えない。(^^ゞ)

しかしですね、特許出願の内容を補正できる機会はまだたくさんありますし、
最初は不利であっても知財担当者の個人技で形勢を逆転できたケースが多いのも特許の世界のいいところですので
(野洲高校サッカー部のように)いい意味で目立つ機会が来たと考えて
iPS細胞の知財担当者には、日本知財の歴史や技術移転の歴史に残るような特許保護をなんとかぜひ実現してほしいと思います。知財担当者の創造的な個人技が見たいです。
こっそり応援しています。

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特許事務所のポリバレント
  • Author: 特許事務所のポリバレント
  • 主務はアーウェル国際特許事務所という少し変わった特許事務所のポリバレントです。
    アーウェル国際特許事務所の代表もしています。

    京都府宇治市にある、化学研究所というとても穏やかな分校にいたときから、ここ10年間の趣味は知財です。

    その大学院を1996年に修了後、国内特許事務所勤務、弁理士資格取得、ソニー知的財産部門勤務などを経て、2004年に特許事務所を設立しました。

    現在は、活気と創造性にあふれるものを作ることを目標に日々活動中です。

    平日はくたくたになるまで働いていますので、土日祝日を中心に更新しています。

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    以下、高尾山で描いていただいた私の似顔絵です。
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